vol.729 => 「たとえ話をふんだんに用いて、わかりやすく教える」ことに、それほど価値はない・・・

□■□■-----------------------------2024.04.22□■□■

 【対話の中に答えがある ~ クロスロード辻口の「対話上手になるメルマガ」】

□■□■----------------------------------□■□■

クロスロードの辻口です。

今日は、

「たとえ話をふんだんに用いて、わかりやすく教える」ことに、それほど価値はない・・・

というお話です。

 

はじめに、対話力強化講座について、お知らせがあります。

これまで、対話力強化講座は「メインコース+α」という構成にしていました。

「+α=マネジメント・リーダーシップに関するコース」を別途用意していました。

それを、「対話力強化講座」という一本の研修に完全に統合しました。

 

今後の当社のサービスラインナップは、以下の3つになります。

 ①対話力強化講座 90分のビデオ講義+4時間の演習

 ②定着化のためのワークショップ 6人一組×一回3時間×半年間

 ③ワークショップの内製化支援 個別対応

 

当社では。2020年4月から研修の統合を開始しました。

元々当社の研修は、

「サポーティブリスニング」「ストーリーシェアリング」

という2本の研修を一年かけて学んでいただくものでした。

それらを統合して、一日で学べるようにする。

これが、4年前に掲げた目標です。

そして、ついに目標を達成したわけです。

 

こう言うと勇ましい感じがしますが、実際の4年間は自己否定の連続でした。

「たとえ話をふんだんに用いて、わかりやすく教える」

以前は、「これが私の研修の価値だ」と思っていました。

しかし、最近の認知科学の研究では、こうした教え方が否定されています。

こうした教え方による理解は、その時わかったような気がするだけで、実際に活用されることは少ないのです。

研修後に行われるアンケートなどでの満足度は上がりますが、実際の研修の効果としては疑問なんですね。

 

実際に活用してもらうために大切なのは、「セオリーと個人の実体験・実感覚」を紐づけすることです。

「たとえ話を用いて、わかりやすく教える」ことは、その一助にならないのです。

これ、驚きですよね。。。

「興味を持たせるきっかけ」にはなります。

それはそれで大事です。

でも、それだけです。

 

「たとえ話を用いて、わかりやすく教える」ことに一生懸命になるのは、努力の方向を間違えているのです。

「セオリーと個人の実体験・実感覚を紐づけやすいようにする」ということに、力を入れなければならない。

そのために、「本質は何か?」ということを厳しく吟味して、研修を再構築していきました。

だからこそ、一年かけて学んでいたものが、一日で学べるようになったわけです。

 

しかし、「これまで信じて疑わなかった価値観」が崩されるって、けっこうな経験ですよ。

でも、こうした経験を乗り越えた大人が、ビジネスで活躍するのも、これからは必要なんじゃないかと思っています。

そう自分に言い聞かせて、オジサンはもう少し頑張ります(笑)。 

------------------------------------------

▼話をわかりやすくするために、割り切った表現をすることがあります。ご容赦ください。

▼本メールで得たノウハウや考え方を、転用、転載、転送するのは、まったく構いません。

 断る必要も出典を明示する必要もありません。どうぞ遠慮なさらず使い回してください。

 

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

┃■発行元 :クロスロード株式会社 http://www.taiwaryoku.jp/

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 Copyright (c) CROSSROADS CO., Ltd. All Rights Reserved.